スバルが称賛されて、日産・ホンダが貶されるのはヘンだ!

  自動車雑誌が称賛するスバルレヴォーグ。一方で懐疑の眼、あるいは懐古主義からの厳しい批判に晒されているのが日産V37スカイラインHV。とうとうニューモデルマガジンXは新型スカイラインに対する大バッシング記事を展開。その内容なネット上の悪口をそのまま記事にするという幼稚極まりない趣向。いよいよこの雑誌はオワコンだな・・・。

  しかも同時に収録されているのが、「HVは最悪でターボは大好き」な輸入車偏重主義のライター井元氏と祓川氏によるプロパガンダ・コラムも同時に収録し、劣勢が伝えられるレヴォーグをなんとかしたいという必死さが伝わる。とりあえず最初から最後まで面白すぎるくらいにメチャクチャな話が満載されていた。おバカな人はこれを信じるだろうけど、一般の日本人の教育レベルを甘く見過ぎなんじゃないかと・・・。

  この雑誌によるとトヨタやホンダのHVより欧州のダウンサイジングターボの方が効率的だから、今後普及が進むのだそうだ。実はこの雑誌の別のページにはVWがゴルフPHVをまもなく発売し、「中期的にはHVがもっとも伸びる」と公式に発表しているなんて記事も載ってたりする・・・。他にもホンダが1Lターボを開発して、あたかもグローバルでの主軸に据えるみたいなふうに読める井元氏のコラムはヒドい。北米ではフォードだって自慢のエコブーストは特別グレードとしてこっそり売っているに過ぎないし、VWもメルセデスもBMWも1.4Lとか1.6Lとかのターボは現行はまったく発売していないのに。

  さらに井元氏はコストがかかるから日本メーカーはターボ化しないと主張している。1.8LのCセグをそのままHV化するのと、1.2Lターボに置き換えるのとどちらがコストが掛かると思っているのか? 欧州メーカーがターボに飛び付いたのはHV化よりもターボ化の方が断然にコスト面で有利だからなのに・・・。一体どういう意図があってこんなコラムを書くのか?

  もう一人の祓川氏はHVなんてぜんぜんエコじゃないという数年前の手垢のついた議論を持ち出す始末。「プリウスのバッテリーを1台分作るコストはイギリス誌の試算によると、ヴィッツを7年間酷使したくらいのエネルギーに匹敵する」という、電卓を持ち出せば1分で見破れる話を真顔でしている。プリウスのバッテリーはディーラー価格で10万円ほどだが、この話が本当ならば、いくら燃料を安く調達したとしてもこれではトヨタは赤字覚悟だろうに・・・。

  HVが嫌いなら素直に嫌いと言えばいいのに、しょうもない理由を付けて自動車雑誌で披露する。そしてそれを素直に信じる困ったオッサンが世の中に増殖しています。エコターボで日本では有名なVWは今や他の全ての市場で伸び悩んでいます。北米の昨年比80%という脅威の低成績を始め、ドイツ本国や頼みの中国市場でもゴルフ7の発売がウソのように伸びていません。AクラスやCLAが日本で大ヒット御礼のメルセデスも欧州では惨敗。北米ではこれらを発売すらしていませんから、同じく惨敗。

  スバルレヴォーグが日本専売モデルなのも、こんな旧態依然のクルマが海外で売れるわけはないと思っているからじゃないの? もちろん北米や欧州のスバルからは売らせてくれをいう要請は来ているようですが、最初から売ろうとしなかったスバル経営陣は、世界でのターボの位置づけがよく分かっていたようだ。それでも日本のファンを熱狂させるための演出の凝りようといい、コイツらもなかなかの悪いヤツらだなと思いますね。


「最新投稿まとめブログ」へのリンク


↓この雑誌のプロパガンダにご用心あれ。

コメント